浜岡原発を止めよう

4月16日(土)静岡市にて
小出裕章氏、広瀬隆氏の講演会 報告
2011年4月18日記

2011年4月16日(土)広瀬隆氏講演 1/11
YouTube 2011年4月16日(土)広瀬隆氏講演 2/11~11/11

2つの講演会場は、共に定員を超える参加があり、盛会の内に終了しました。
広瀬隆氏の後援会の報告を以下に掲載します。
ほんとのことが知りたい…福島原発で何が起こっているか!
2011年4月17日記
文責 プラムフィールド スタッフ 伊藤美智代
会場にあふれる人・人!
その中で資料も持たず立ったまま思わずメモ書きしたことの一部をまとめてみました。
何回か席をはずしているので、正確な記録は講演録画や当日資料をお持ちの方に見せてもらってください。
マスコミも国も、本当のことを知らせていない
(どうしたら本当の情報を得られるのか?⇒TV・新聞の受け身でなく、自分から求め学び判断する ⇒講演会の中で話されていた本・情報ソース・人をリストアップしてみました)
◎『原子炉時限爆弾』2010/8/26刊 ダイヤモンド社 広瀬隆著  ¥1575
※これを書きあげた時点で「もう何も語るまい」と決心した。
そのくらい全てをこの本に込めた。
しかし、この現実を目の前にし、決心をひるがえし、今日この場にいる。
一人ずつが動いてほしい、一人ずつが考えてほしい!
◎『世界』2011年5月号 4/8発売 岩波書店  ¥840
上杉隆ら自由報道協力による「原発事故」取材の報告Pt1~6-YouTube
※まともなジャーナリストの報告。
是非、大勢の人にみてほしい!
ネット規制がかけられ見られなくなるかも?-早くみよう!
普段、ネットをやらない人も誰かに教わってでもみてほしい!
◎ 4/4孫正義(ソフトバンク社長)×田中三彦×後藤政志会談-USTREAM
(映像のタイトルは「田原 総一朗×孫 正義 対談 ~東日本大震災について~」Pt1~12
※孫さんは自ら被災地をまわり「あってはならないことだ」と驚愕。
あまりメデイアに出ない田中さんだが孫さんの言葉に動かされ、この日の対談となった。
◎田中三彦:元「バブコック日立」で原発の心臓部である圧力容器の設計に携わった。
日本の原発に関するさまざまな問題点を指摘。原発関連の裁判の原告団証人としても活躍。
◎石橋克彦(神戸大学名誉教授)…「原発震災」という言葉・概念を提唱した地震研究者
浜岡原発とめよう裁判(訴訟)で原告側証人とした発言。
◎小出裕章
ウイキぺディアより:
日本の工学者(原子力工学)。京都大学原子炉実験所助教。
これからは石油・石炭でなく原子力の時代、と考えて原子力工学を志したが、 現代の原子力工学における放射線被害に鑑み、途中から原子力発電をやめたほうがいいと思うようになり、 以来一貫して"原子力をやめることに役に立つ研究"をおこなっている
◎藤田祐幸
はてなキーワードより:
慶應義塾大学物理学助教授、日本物理学会、エントロピー学会所属。
物理学者の立場から、放射能が人体と環境に及ぼす影響を訴え続け、
原発や被曝労働の実態調査、
1990年~93年チェルノブイリ周辺の汚染地域の調査、
1999年ユーゴスラビア・コソボ地域で劣化ウラン弾の調査を行う。
◎憂慮する科学者同盟
はてなキーワードより:
UCSは、10万人以上の市民と科学者から成る国際的な非営利団体である。
1969年に設立され、より清潔で、より健康的な環境と、より安全な世界を築き上げるために 科学的な活動を行っている。
活動の対象は、環境、原発、遺伝子操作、軍事機密まで幅広い分野に及んでいる。
科学的な分析と情報公開を中心としているので、環境保護団体などのありがちが過激なパフォーマンスは 見られない。
しかし、軍事衛星(日本では情報収集衛星と呼ぶ)の軌道要素を公開するなど、 情報公開それ自体が国家にダメージを与えるケースが出てきている。
◎地震学者島村英紀:東日本地震におけるマグニチュードについての見解
以下、経時的にメモのポイントを記録
  • 「想定外」をイメージ付けたい!
    マグニチュードが上がったからくり
    M8.3(又は8.4)は「気象庁マグにチュード(過去の地震の時の発表)」
    M9は「モーメントマグニチュード」
  • 異常に巨大な津波ではなかった!
    100年前の記録に「38.2m」があるので異常に巨大でも想定外でもない
  • 津波で原発事故が起こったのではない
    400~500ガルの低い揺れで圧力容器のパイプが壊れた。
    沸騰水型原子炉の再循環ポンプも大変重いのだが、パイプで圧力容器にぶらさがっているだけ。
  • 「憂慮する科学者同盟」の情報より…
    福島原発の沸騰水型原子炉「マークⅠ型」は危険と1976年に元GE設計者がCNNニュースで語っている。
  • 保障の問題にもかかわってくる。 全国54基の原発の耐震性バックチェックがすべてぶっとんだーということ
    ⇒隠さなければ!!全て、「想定外」にしなければ。
  • 地球はひとつ ⇒ みんなつながっている。
    「地震が連動していない」なんていうことはない。
    安政東海大地震から157年。東海地震は必ずくる。
    砂丘の上、プレートの上に建っている浜岡原発は大変危険!!!
    浜岡原発で事故が起きれば、静岡の人はすべては一日で終わる。
    チェルノブイリ事故のデータを参考にして作られた「飲食と生活の禁止区域」を浜岡原発にあてはめると、 「大坂から東京」まですっぽり入ってしまう。日本は壊滅状態となる。
    五重の備えと言っても、浜岡の空焚き対策は20分の想定。20分で事は収まるのか?
  • 日本の原発は津波への備えはない(図をみたら一目瞭然!)
    過去40m級の津波に襲われていても、どこの原発も防波堤の高さは10mくらい。浜岡は8.3m.
    それで、津波が防げるのか?
    再処理工場のある六ヶ所村はそもそも津波の想定なし(標高55m・ 海岸線より5K離れているから)
    六ヶ所村には100基分の放射性廃棄物が保管されている。
    そこが破壊されたらどうなるのか?
    日本は消滅する。
    核燃料は運転がとまっても熱を出し続ける→影響はずーっと続く。
  • 子どもを洗脳してはいけない。
    この中に学校の先生がいたら、中学生に配布されている原発推進のパンフレットはすぐに回収してほしい。
    「五重の壁」はない。
    ずっと熱を出し続けるのだから、バルブを開けて外へ逃すしかない。
    それは大気中に放射能を放出させるということ。
  • 放射能の数値に安全値はない(特に子どもに対しては)
  • 体内被曝は計れない 放射能は取り込むと体の中に入り、放射線を出し続ける。
    福島原発周辺の避難した子どもたちや人たちを体の外側からいくら測定しても、体内に取り込んだ分は測定できない。
    ※『環境問題に医者がでてくる時は手遅れだ』元熊本大学教授
  • 政府の会見で「半減期があるからヨウ素131は1か月あれば消えていく」といわれるが、その1か月の間に子どもの甲状腺を傷つける。
    チエルノブイリ事故後のデータを見れば、5年後から甲状腺がんがふえていることははっきりわかる。
  • 食物の汚染
    「原乳から放射能が出た」ことについて、「汚染された牧草を食べたから」と説明があったが、今食べている草は去年刈った草(冬は牧草は育たない)。
    原乳に出たということは、牛は水をたくさん飲むので、水からと呼吸からの被曝と考えられる…
    そのくらい何も知らない人たちがいろいろなことを決めている。
    ヨウ素131の日本の基準は1㎏あたり2000ベクレルだが、世界基準は100ベクレル。
    世界基準の20倍。
    基準・数値の意味は?
    魚についても海流に乗り、焼津あたりまで汚染されているというデータがある(六ヶ所村の再処理工場の汚染排水を調べるための方法による)。
    フランスのセラフィールド再処理工場の汚染水排水によるデータをみても、排水量を減らしても汚染値は下がらなかった(希釈されることはなかった)。
    また、年数が経っても下がらなかった。
    川底にたまった放射能はなくなる事はなく魚介類の生態濃縮により続いていく。
    アメリカのハンフォード再処理工場の例でも生態濃縮は証明されている。
  • 一生懸命、自然農法をやってきた人たちが、一番打撃が大きい。
    作物・生産物の全量検査はいずれにしてもできない。
    子どもは逃がして、大人が被災地域の生産物を責任を持って食べればいい。
  • 飲料水
    「バケツに汲んで、木炭を割って入れ、時々かき回し、30~40分してから使う」少しは汚染度を減らせる。
    手作り味噌も経験的に良いと言われている。
  • 発表されていない放射能測定値
    「Te-132(テルル)」という金属が測定されたが、発表されていない。
    子どもたちをどうするのか?
    どうしたら、助けられるのか?
    特にスポーツが危ない。
    風向きにより汚染拡大地域は変わってくるが情報がない。
    郡山市の中手聖一さんが環境放射能の広がりをシュミレーションしてくれた。
    ストロンチウム・プルトニウムの汚染測定の情報もごく少ない。
  • 安全・安全と言われ、国民がそれに慣れてしまうことがこわい!
    放射線は浴び続けることがこわい!
    X線検査や飛行機などの一過性の被爆とは違う。
  • 現在の状況
    制御棒も形をなしていないだろう。
    再臨界も否定できない。
    数年かかっても解決できる見通しは全くない。
    4/9に一号炉の放射能線量が急上昇→その後のデータがない!!
  • プルサーマルの怖さが知らされていない。
  • 低汚染水なら海に放出してもいいのか?
    汚染水に低も高もない。汚染は汚染!
    高レベル放射能廃棄物・低レベル放射能廃棄物という言い方もおかしい。
    薄まっているからといって青酸カリ入りとわかっているお水を飲みますか?
  • 計画停電のウソ(藤田祐幸さん)…
    真夏の14:00~15;00の最大消費電力がピークだったのは、2001年。
    必要なのは「電力」で、「原子力発電ではない」
  • 火力発電も原子力発電も一言でいえば、「お湯を沸かしてその蒸気で電気をつくるだけ」なのに、 どうしてこんなに危険で人間に制御不能な原子力発電をやるのか?

  • 暗い話をしたので、明るい話も!
    原子力発電に変わる発電方法に十分、シフトして行ける!
    『コンバイドサイクル(旧火力発電所を活用できる)』『マイクロガスタービン(高性能ガス使用)』 『天然ガス火力(最短で数カ月で設置可能)』そして企業の持っている発電機を使えばいい。
    自然エネルギーはゆっくり開発していけば良い。
    あせるとかえって自然を破壊する可能性があるので。
    世界的にも天然ガスにシフトしていく→問題はそのスピードと程度
    ⇒日本人の意識にかかっている。
    『NLG(液化天然ガス)火力』は上越火力発電所と西名古屋(知多発電所)で、浜岡原発分の電力はまかなえる。
    中部電力は火力発電所をいくつも持っている。
    だから、浜岡原発を止めても大丈夫(電力は不足しない)!!
  • トヨタ自動車社長に「浜岡原発は止めるようお願いしてほしい」とモノ申した方が早い。
    川勝知事にモノ申すより早い。
    放射能汚染した町にプリウスは走れない。
    話を聞いてくれないようならトヨタの不買運動をしよう。
  • 「今、私が思うこと」……
    人に強要する気持ちはまったくない。
    いつ何が起きても不思議はない。
    こうして話している今も…と。
    30歳以下の人は福島原発から250㎞離れたところに退避したほうがいい。
    浜岡原発のある静岡に住んでいる人は勇気がある。
参考:プラムフィールドで紹介・販売している書籍
♦冊子「まだ、まにあうのなら--私の書いたいちばん長い手紙」
                       甘蔗珠恵子著 1986/7/15初版 地湧社 ¥300
♦増補新版「まだ、まにあうのなら--私の書いたいちばん長い手紙」
                       甘蔗珠恵子著 2006/4/25初版 地湧社 ¥1050
♦「生命科学の視点からー放射能はなぜこわい」  柳澤桂子著 1988/11/10初版 地湧社 ¥650
♦「巨大地震が原発を襲うーチェルノブイリ事故も地震で起こった」
                       船瀬俊介著  2007年初版   地湧社 ¥1995
♦「隠される原子力・核の真実―原子力の専門家が原発に反対するわけ」
                       小出裕章著  2010年12月初版 創史社 ¥1470