浜岡原発を止めよう

原子力発電所の事故、何が問題なのでしょう?
ロシアの科学者 アレクセイ・ヤブロコフ博士、
「福島原発事故について、
政府は放射能被害を過小評価している」と発言
2011年3月27日記
「福島原発事故を受けて、浜岡原発の運転停止を願う市民有志」
代表 馬場利子(プラムフィールド代表)
 旧ソ連で1986年に起きたチェルノブイリ原発事故について、
人や環境に及ぼす影響を調べているロシアの科学者アレクセイ・ヤブロコフ博士

25日、ワシントンで記者会見し、福島第1原発事故の状況に強い懸念を示した。
博士の発言要旨は次の通り。
=2011/03/27付 西日本新聞朝刊=より
 チェルノブイリ事故の放射性降下物は計約5千万キュリーだが、
福島第1原発は今のところ、私の知る限り約200万キュリーで格段に少ない。
チェルノブイリは爆発とともに何日も核燃料が燃え続けたが、
福島ではそういう事態はなく,、状況は明らかに違う。

 だが、福島第1はチェルノブイリより人口密集地に位置し、
200キロの距離に人口3千万人の巨大首都圏がある。
さらに、福島第1の3号機はプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を使ったプルサーマル発電だ。
もしここからプルトニウムが大量に放出される事態となれば、極めて甚大な被害が生じる。
除去は不可能で、人が住めない土地が生まれる。それを大変懸念している。

 チェルノブイリ事故の最終的な死者の推定について、
国際原子力機関(IAEA)は「最大9千人」としているが、ばかげている。
私の調査では死者は100万人近くになり、放射能の影響は7世代に及ぶ。

 セシウムやプルトニウムなどは年に1-3センチずつ土壌に入り込み、
食物の根がそれを吸い上げ、大気に再び放出する。
例えば、チェルノブイリの影響を受けたスウェーデンのヘラジカから昨年、
検出された放射性物質の量は20年前と同じレベルだった。そういう事実を知るべきだ。

 日本政府は、国民に対し放射能被害を過小評価している。
「健康に直ちに影響はない」という言い方はおかしい。
直ちにではないが、影響はあるということだからだ。