浜岡原発を止めよう

『東海地震の震源域で運転されている
浜岡原子力発電所の運転の停止を願う要望書』
賛同下さいました皆様へ
2011年3月21日記
「福島原発事故を受けて、浜岡原発の運転停止を願う市民有志」
代表 馬場利子(プラムフィールド代表)
3月18日(金)に静岡県知事宛に、要望書を提出するため、 賛同者登録を3月17日(木)締め切りとさせていただきましたが、 現在も賛同メールが続いている状況です。
今もなお、浜岡原発の運転停止を望む声を寄せていただき、ありがとうございます。

また、福島原発事故の被害を止める為に、自ら被曝を省みず作業を続けてくださっている方々の心中を思うと、 言葉がありません。心からお礼とお見舞いを申し上げます。

電子メールで賛同いただいたお名前を登録する方法(スキル)も持たないまま、 日常の活動の中で繋がりのある人々への呼びかけを行ったために、 想像を絶する賛同者数に、立ち尽くしていたプラムフィールドでしたが、 私たちのHPを観て、名簿作成の協力の申し出や、賛同署名の処理ツールを作成してくださった人など、 多くの方に協力を頂いて、現在も名簿の作成を続けています。
協力していただいている皆様に、心よりお礼を申します。

賛同のメールに、多くのご声援や関連書籍の注文なども頂いていますが、 お1人、お1人にお応えする事ができませんので、この場をお借りして、 いくつかの共通したご質問、要望についてお返事をさせていただきます。
(1)HPの『健やかな未来への掲示板』の
書き込みについて
この掲示板開設以来ありえなかったほど多くの方々から、浜岡原子力発電所の運転中止や原発停止について、 議論や意見交換をしてくださっている事に、HP開設者である私たち(プラムフィールド)は、 信頼と感謝を持って拝読しています。

この掲示板に、開設者である私たちがお返事をすることは、今後も無いかもしれませんが、 浜岡原発を停止する為に私たちが知り得る情報については、HP上でお伝えしていきたいと思っています。

今回、多くの皆さんに浜岡原発や原子力発電について関心を持っていただき、 議論が進んでいく事が未来を創る大きなエネルギーとなる事を確信しています。
異なる意見に耳を傾け、知識や情報を共有し、より良い環境や暮らし、 社会制度を創り出す方法を互いに発見していける事を強く願います。
(2)浜岡原発を止めても中部電力管内は、
電力が不足する事はありません。
要望書に賛同を呼びかけるメールを転送してくださった方々の中から、
「原発反対と言うのは勝手だけれど、原発を止めたら電気が来なかったら暮らせないと言われた」
というメールを何通か頂きました。

● 浜岡原発を止めて電力は大丈夫かという意見に対して・・
この件については、疑問を持った人がご自身で確かめられる事をお願いしたいのですが、 今日、頂いたメールにも、『電気は不足しない』という論旨をO氏が書いてくださっていますので、 以下を参照下さい。
http://greenerw.exblog.jp/15689015/

● 電気は原発だけで作られてはいません。
電気は原発で全量作られていると思っている方がいらっしゃるようですが、 中部電力の昨年の実績では、全発電量の約10~11%が原子力発電所で作られた電気で、 残りの90%前後は水力、火力、自然エネルギーなどにより発電されています。
浜岡原子力発電所 運転状況・リアルタイムデータ http://www.chuden.co.jp/energy/hamaoka/hama_data/index.htmlで見ることができます。

実際に2002年9月20日から、原発の点検の不備問題から、 浜岡原子力発電所5機全ての運転が止まりましたが、以後10ヶ月近く、 電力の不足を報じられた事はありませんでしたし、節電の呼びかけも行われませんでした。

現在、浜岡原発では、1号炉、2号炉は老朽化により永久に運転中止。3号炉は定期点検中で止まっています。

● 実際の発電量と発電予備力については以下より計算できます。
電気事業連合会のHP「でんきの情報広場」 http://www.fepc.or.jp/library/index.htmlをご覧頂くと、 中部電力だけでなく、日本国内全ての電力会社の1年間の 「発電量」「電気利用量」「発電方法別による発電量」などがわかります。

中部電力は、原子力発電に依存する率がとても少なく、 自然エネルギーに転換しても原子力発電所で作る電気量を賄う事は限りなく可能です。

現在使っている電気量を今後も使い続ける事を前提に、 自然エネルギーへの転換を試算するのも1つの方法ですが、 私は電気を使う量をもっと見直し、この20年間で日本の電気機器が可能にした省エネ技術と、 自然エネルギーによる発電技術を使いながら、建築、工場、家庭で エネルギー依存度の低いシステムへと変わるチャンスだと考えています。

現状から抜け出られないという自己暗示を解いて、
子どもたちに負債を残さない暮らしを作りたい と心から望みます
(3)原子力発電(発電所事故等)について
知りたい方へ
「原発事故が起こったからといって、突然、原発反対というのはおかしい」
というご意見も複数いただきました。

「突然」だと思われたのはその方にとって「突然」であったのでしょう。
米国 スリーマイル島原発事故、チェルノブイリ原発事故以前から、 原子力発電所の危険性を伝え、原子力の専門研究者たちが公開のゼミを行い、 情報を伝えてくださっている資料が以下に掲載されています。

原子力安全研究グループ『原子力安全問題ゼミ全レジュメ集』
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/seminar/100/NSRG_ZEMI.htm


以上、お寄せいただいたご意見の1部について、お返事させていただきました。

引き続き、お返事をお送りする予定ですが、節電の折、ゆっくりと進む事をお許し下さい。

(文責 馬場利子)