2007年11月1日 通信より
“深秋 限定” 心と体に愛たっぷり召し上がれ♪
食べ物の知恩・・・(転載記事) ≪短命の食事 長命の食事≫
丸元 淑生 まるもと よしお
1934年大分県生まれ。東京大学文学部仏文科卒。作家、栄養学ジャーナリスト、料理研究家。
秋も深まると、売り場に並ぶキノコの種類が増えてくる。普段見かけないキノコに食欲をそそられて、自然と食べるキノコの種類も量も増える。
それは、体には非常によいことで、長寿の食事にしてくれるものだ。
キノコは92%が水分で、それは他の野菜とあまり変わらないが、水を除いた乾燥重量の69%が食物繊維である。それ以外の炭水化物はゼロに近いので、カロリーは少ない。 100gのキノコがもたらす熱量は、わずかに10㌔㌍なのだ。
そして、野菜には珍しくタンパク質を多く含んでいる。乾燥重量の25%がタンパク質という食品なのである。
それに加えて、キノコの食品としての重要な点は、ファイトケミカル(食物化学物質)のグルカンと呼ばれる多糖体を豊富に含んでいることだ。
グルカン にはキノコによっても異なるたくさんの種類があるが、みな抗がん作用があることが分かっている。白血球に作用して、がんの発生や進行を阻止するのだ。それは免疫機能を高める作用なので、がん以外の免疫機能の低下による病気も改善する方向に働く。
いまの季節にしか手に入らないものに、シメジの天然種のヒラタケがあるが、このキノコは白菜と一緒に炒めるとおいしく、長寿につながるすぐれた一品になる。晩秋から冬までの間の限られた料理なので、ぜひ作ってみていただきたい。
|
|
||
|
< 前 | 次 > |
---|