も~ぅ、いやだ!再上陸、アメリカ産牛・狂牛病?!

馬場利子 - 食べもの
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2006年7月28日 馬場利子

 

 アメリカの牛に狂牛病が発生し、輸入の中止を決めたと思ったら、
すぐに政府間調整で日本政府が視察をしたから安心!と言って輸入を再開。
その直後に牛の背骨が入った「規定以外の牛肉」が見つかり、再び輸入停止に!
そして、またまた7月28日に輸入再開!!

 

そもそも、狂牛病って何?
 1986年に最初にイギリスで発生した牛の病気。
BSE(牛海綿脳症)は羊の内臓や頭などを家畜の餌として肉骨粉にして食べさせた事から羊に常在するプリオンが牛に感染して起こった病気です。
この病気に罹った牛を人間が食べると、治療方法がないクロイツフェルト・ヤコブ病の原因となることから、大問題になりました!

 イギリスの狂牛病は、2001年には約18万頭(英国政府公式確認数)と発表されていますが、実際には100万頭に近いと言われています。
イギリスは狂牛病の感染経路となっている肉骨粉の販売・供給・使用を1996年に禁止しましたが、2000年にはヨーロッパ諸国でも狂牛病の大発生が起こりました。

 

輸入の安全な牛肉はあるの?
 オーストラリアでは1966年から動物を原料とする家畜の飼料はニュージーランド以外からは輸入しない対策をとって自国の酪農を安全性の高いものにしようと努力しています。

 輸出に際しては前頭「狂牛病に罹っていない」事を確認するなど、日本の消費者、企業の要請に応えています。
一方、アメリカは米国内で狂牛病が発生した後も、「全ての牛の検査は科学的見地から不要である」と独自の見解を崩さず、日本への輸出を政治的な話し合いで7月28日に輸入再開をさせてしまいました。

 日本の専門家たちは「生後20ヶ月未満の牛は狂牛病にならないというアメリカの主張は実際に発病している牛がいるのだから何の根拠もない」と言っています。

 6月24日~7月23日、日本政府(厚生労働省と農林水産省)の輸出認定施設35箇所の現地調査が終わったその直後の輸入決定に、『見てきただけ』の現地調査で、はじめから輸入再開する予定だったとしか思えませんよね。

 

アメリカも日本も、政府には国民の健康を考える知恵がない!!
 アメリカは安全性より経済性を優先させ、狂牛病がアメリカ国民にも感染しないような対策を採っていませんし、日本政府もアメリカの双子の兄弟になりたいのか、国民は二の次。

だったら私たちはとにかく、自主防衛を!

① 食肉を買うときは原産国表示を見ましょう! 
   小売店でも表示がしてありますが、なければ聞きましょう!
② 鶏や豚には肉骨粉を使う事は禁止されていません。
   鶏肉や豚肉を買う時は餌など、どんな育てら方をしているのか表示してあるものを選びましょう!

 国産の牛肉は確かに高いですが、もともと日本では『牛肉は贅沢な食べ物』・・
“せっかく食べるなら、家族が大感激するくらいの牛肉をたまに食べるくらいがちょうど良い”そんな食卓を守っていくのも、 食育の1つです。

 10年位前に、今回と同じようにアメリカの圧力で、米国産りんごの輸入が許可になり、日本のりんごの半額以下で市場に並んだ事がありました。
しかし、日本ではアメリカ産のりんごを買う人がほとんどいなかったので、半年もしないうちに日本からアメリカ産りんごが消えました!
政府や企業がどんな事を決めようと、まず、私たち1人1人が不安なものは買わない!!

 

地域の中で安心を広げましょう!
 そして、「不安なアメリカ産牛肉は値段が安いからといって学校給食や、外食メニューなどに使わないようにしてほしい」と親しいお店や市役所、スーパーにお願いする事もしていきたいと思います。
1人1人の小さな行動も、家族や地域の健康を守る大きな流れを作る事ができます。

 

最終更新 2011年 8月 21日(日曜日) 08:32