2004年7月30日
文責 馬場利子
2004年7月30日に報道されたイギリスの食品規格庁の勧告
日本の新聞に、イギリスの食品規格庁が7月28日付けで「ヒジキの無機ヒ素の含有量が人体に有害な値になっているので、食用を見合わせるように」という発表をしたという記事があったようです。この件で何件かの問い合わせをいただきましたので、私的な見解も含めて、お伝えします。
資料として 厚生労働省ホームページと イギリスFSAの「ひじき」についての資料(英文)もご覧になってください。
イギリス人は絶対に食べない「ヒジキ」をなぜ、測定する必要があったのか?
「ヒジキ」を検体に選んだいきさつや、・何グラムを何CCの水でもどし、何グラムの試料として測定したのか?
元のデータは、食品規格庁のホームページには開示してありませんでしたので、実はこの測定の意図が私にはよく分かりません。
「ヒジキ」について今回の件では 厚生労働省のA・2にある答えに私も同感します。
我が家でも、ひじきを毎日食べる事は21年間ありませんでしたし、そんな事をすれば、家族はとたんに「ヒジキ」嫌いになってしまうでしょう。せいぜい食べて、1~2週間に1回くらい。
1人が1回に食べる量は、戻した状態でも10グラム程度だと思います。
そう考えれば、ヒジキを食べている日本でも、「食べると危険」と勧告するのは現実的でないように思います。
なぜなら、ひじきに含まれる「無機ヒ素」の値より、1kgあたりの汚染は少ない食品でも、米のように1回に食べる量が多いものは、私たちのとっては危険ということになります。
お米や水などのように、1回に食べる量が180g~200g(180cc~200cc)と多く、食べないではいられない食品については、厚生省や他国でも、測っても公開はしないと思います。
環境汚染からくる食品汚染を知らせて、パニックになると皆が(国民も)困るからです。
今、厚生労働省に他の食品の「無機ヒ素」の測定値について、問い合わせをしていますので、報告があれば、またお知らせします。
確証はありませんが、イギリスではこの「ヒジキ」の測定値を公開した後で、より深刻な、しかし、「ヒジキ」より1㎏当たり汚染値が少なく、日常繰り返し食べる食品の情報を出す(出している)のではないかと、私は思っています。
ただし、その報告は見ていませんのでこれは個人的な推測です。少し調べてみます。
イギリスのFSA(食品規格庁)のホームページには、「子供が特に危険ということは無い」「と書いています。
ヒ素の場合、ホルモン代謝物質と違って、未成熟の子供の方が大人より危険という事は無いということのようですが、そうでしょうか?(分かる方、教えてください。)
しかし、もし、あなたがこの「ひじき」の汚染値が気になるようでしたら、 FSAの記事にもあるように「昆布」や「わかめ」「あらめ」「のり」などの他の海草を食べるようにしたら良いと思います。
ひじきが食べられなくても、他に替わるものがあれば、まだ幸せに食べられる環境はあるといえます。
どんな測定値も、実際にどう食べているか、どの程度の頻回で食べるものかなどを客観的に考える事が大切だと思います
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