第6分科会“喜んで環境する”の報告

支援活動・協働企画 - 静岡県ボランティア協会
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2008年2月9日 

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【助言者】
松沢政満(福津農園園主、有機農業実践者、日本有機農業研究会会員)

 【事例提供者】
石上光春(石上農園)
竹内康ひろ(清沢塾)
日比野友彰(縁農隊 静大3年)

【担当実行委員】
宮本万倫子(司会) 榛葉真理子(記録)

 

【事例提供者:石上 光春 氏】
日々、野菜と対話する農産物の生産者。
野菜づくりは土づくりから。
無農薬栽培暦30年。
旬を大切に・・・新鮮、無農薬、美味しさに気遣っている。

 

【事例提供者:日比野 友彰 氏】
静岡大学サークル縁農隊は、静岡大学農学部学生を中心にした、縁(エニシは繋がり、○円)は循環・持続!理想とする“農”のかたちを追求し、より多くの人が“農”とつながる架け橋となる!!事を目的としたサークル。

 

【事例提供者:竹内 康敞 氏】
1942年 愛知県蒲郡市生まれ。
静岡新聞記者を経て、現在フリーライター。
静岡新聞社時代に担当者の一人として大学、新聞社共催の静岡大学創立50周年記念公開講座の企画、運営に携わり、「清沢塾」発足に伴い事務局を担当。現在に至る。

【助言者:松沢 政満 氏】
1947年、新城市生まれ。
静岡農学部農芸化学科で応用微生物学を専攻。
卒業後14年間、食品会社で研究に携わる。
84年に帰農し、静岡県境に近い同市南部の中宇利で「福津農園」を経営。
農薬・化学肥料などを使わず、微生物や草を上手に使って多品種の農産物を生産・販売する。
年間販売品目200。豊橋有機農業の会会長や日本有機農業研究会幹事、新城市議も歴任。
日本有機農業研究会認定の有機農業アドバイザー。

 

【事例提供】
石上

 日比野

 竹内

 

【助言者のコメント】
◇石上さんの事例

◇日比野さんの事例

◇竹内さんの事例

◇その他

  1.   耕地面積の狭い日本では単品大量生産は難しく、多品目・少量生産で自立できる農業を目指したい。
  2.   農家が自分を含めた消費者が食べたい安心安全な農作物を作り、近隣の消費者に提供する地産地消で  自立することが望ましい。
  3.   そのためにバイオマスなどを活用し自然と共存する有機循環農業を提案する。
  4.   福津農園の水田の生産物は米だけでなく、たくさんの動植物、夏の涼しい風、きれいで豊かな地下水、  美しい農村の景観にまで及ぶ。
  5.   有機循環農業は地球環境を守るボランティア活動だ。

 

【質疑応答】
  Q.地域で退職者の働く場所を作りたい。その際農業をする上での心得は?

  A.余った農地を利用して退職者の1%が農作業をすると、日本の自給率が高まる。
   休耕田の利用を行政に働き掛けてみてはどうか。
   自分で作ってみると、孫には無農薬のものを食べさせたいとおもうだろう。  Q.ヨトウムシの被害で困っている。

  A.以前はハチなどの天敵がいたので今のような大発生はしなかった。しかし大発生の
   翌年は被害が少ないことが多い。
   
  Q.カメムシの被害についてはどうか?

  A.カメムシはスギやヒノキの中で育ち、里に下りてくるので、里山がバリアに
   なって害にはならなかったが、里山の減少で棲み分けができなくなっている。
   山の人と連携して間伐材で小屋等を作り山を整備することも大事。

【感想】
コメンテーターの皆さんが農業を通じて喜びを分かち合う話をされたことが印象に残りました。
次世代の子どもたちに残す地球環境を守るために、有機農業がボランティア活動となることも教えられました。
そして、有機農産物で家庭の食卓を彩ることは、私たち消費者にできるボランティアを支えるボランティアに
なると思いました。

最終更新 2011年 8月 06日(土曜日) 17:52