馬場利子
福島市の「原発震災復興会議」(準備会)」は、これまでいち早く福島の子供たちを被ばくから守ろうと、 校庭を中心とする放射能測定を行ってきた首都圏、現地の団体らの呼びかけにより、 「現地の親たちの声とつながりたい」という思いを実現した集会でした。
4月25日は準備会にもかかわらず、100人を超える超満員。
年配の方ももちろん、乳幼児の父母といった、若い方 の参加が多く目立ったのが印象的でした。
熱気に包まれた自己紹介(意見・質問)は、予定の2時間を大幅に超えて、 東北 新幹線の停電事故で、もはや終了かと思われた21頃に会場にたどり着いた筆者の 予想を裏切らず、終わる気配を見せていませんでした。
(会合は、18時半から、22時まで続きました。)
福島市の積算放射線数値をきちんと出してほしい、といった具体的な要望に続き、 印象的だった次の声をご紹介します。
「周りのお母さんたちは、インターネットを使わない人もすごく多い。でも、 情報はほしい。
口に出すことを憚っている。でも、悩んでいる。
是非、署名とセ ットにした、放射能の基礎知識、
現在の自分たちの置かれた状況がわかるような、紙媒体の情報がほしい。
署名用紙とセットして、市内の幼稚園、保育園、学校、 公民館で頒布したい」
「空中線量の最も高かった3月15・16日は、空になった市内中の物資を求めて、 小さい子の手を引いて、一番市内を歩き回っていた日だった。無念でたまら ない」
全体として、
「やっと自分の思い、話したかったこと、聞きたかったことをここで言えた」
という声が大勢を占めたようです。
こうした声を受け、今後、主催者は手を取り合って、
- 署名(校庭の除洗と、各学校への測定器の配置要求)とセットの紙媒体運動
- 学童疎開(避難先)プロジェクト
- 一人でも多くのママさんも参加できるための緩やかなパレード
- 県の事故アドバイザーに、市民の立場に立った人を入れろ運動
などを進めていきます。
本会議(次回現地集会)は、5月1日です。
また、本会議から、今後の運動については、 NHKはじめ各インターネット中継が予定されておりますので、随時情報をお届けします。
皆さん、広めてください。
福島の人々は決して、避難所で不便な生活を強いられ、希望を失っている人々ばかりではない事を、私たちは知っています。
どんな困難な状況にあっても、出来る限りの努力をし、力を出し合い、 繋がりを強くして、自らの不安を解決しようとする人々に限りないエールを送り、 私たちに出来る事があれば、協力をしていきたいと思います。
『子供たちを放射能から守るため』の活動は、福島が現地ではなく、全国の人の願いです。
福島の皆さんの行動を応援し、学んでいきたいと思います。