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2007'8/8
“生ゴミを畑に還す・・・
土壌の無機成分分析から見えてきたこと”
静岡大学縁農隊さんの学習会

縁農隊チラシ



静岡大学縁農隊による「土壌分析」と有機農産物の講座 報告
報告者:馬場利子

縁農隊1  私たちぐるーぷみるめは家庭の生ごみを畑に還してますが、そのことで、 有機物(生ごみ)過多になったり、有効な発酵が進んでいなかったりして 畑に負担をかけていないかを知るために、7月に縁農隊に畑の土の分析を 依頼したご縁で今回の学習会をお願いしました。

 縁農隊は生産者を訪ねて、縁農をしながら、土作りや有機農産物につい て学んでいる静岡大学のグループで、今回は3年生の日比野さんが講師として、 他に1年生の男女3人が一緒に参加してくださいました。

縁農隊1
【 講義の概要 】
T.有機農産物とは
 無農薬・無化学肥料の物と考えられているが、農水省のJAS規格では、 使って良い農薬もあり、化学肥料の考え方も、天然に採れたものでも 科学的処理が加えてあれば、有機肥料とならないという矛盾がある。

縁農隊4
U.生き物は生きていく ために必要な栄養素を食べ物から摂るが、その栄養素 (たん白質・ビタミン・脂肪・炭水化物など)は野菜(植物)が光合成によって作り出している。
光合成に必要なものは「水・CO2・光・ミネラル・葉緑体」
そして植物も成長するために呼吸(酸素を取り入れ、CO2を出す)をしていて、 呼吸をしているのは伸びている部分(根や葉の先端)で根は土の中の酸素を取り入れている。
光合成もこの植物の呼吸なしには出来ない・・・。

縁農隊3
したがって 植物の成長に良い土とは次の2点

@酸素を多く含んだやわらかい土であること

Aミネラル分を多く含んだ土であること


よく堆肥と肥料という言葉が混同して使われているが、
堆肥とは土をやわらかくする目的で使われるもの。
肥料とはミネラル分を補うものと考えて良い。

縁農隊5

V.ミネラル分の不足した土でできた野菜 は光合成の原料によるミネラルが足りないので当然、栄養価の低い、未熟な野菜になってしまう。

W.ぐるーぷみるめの土 はミネラル分析では特に過不足はみられなかったが、水分が多く、 畑そのものの土を見ないと分からないが、酸素を多く含んだ柔らかな土ではないかも知れない。

縁農隊6
X.生ごみを入れる場合は

 A 発酵がきちんと進んでいるものを入れること

 B 土の中で堆肥として発酵する充分な時間をとることが大切。


以上のような話の後、お茶を飲みながら、聴講者(生産者のお2人を含む16名)からの活発な質問もあり、 有機農産物と良い野菜を作るための土壌について有意義な学習会となりました。

縁農隊の日比野君は「健康な作物を作るためには、ミネラルバランスの良い土で作ることがとても大切で そのために今後も土壌分析を効かして活動を続けたい」と夢を語ってくれました。

ぐるーぷみるめの生ごみ堆肥化にについても、堆肥としての条件を充分に満たすために各家庭から出た有機物を バケツの中で追熟発酵させる期間について、再検討をする課題を見つけることが出来、嬉しい学習結果が得られました。

私たちの子供と同年代(18〜23才)もしくはそれより若い誠実な縁農隊のみなさんに接し、 目を細めて感心し喜んで学ぶことが出来、幸せな時間でした。

縁農隊の皆さんの今後の活躍に期待し、静岡の農業の健やかな発展のために夢を持つことが出来ました。
ありがとうございます。