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2006’6
“松沢政満さん”
愛知県新城市 松沢政満さん
静大を出て食品会社にお勤めしていた松沢さん。
思うところあって、故郷に帰って家を継ぎ、かねてから考えていた農薬を使わない、
自然の中に育つ力を借りた米作りを…と10余年。
地域に起こった産廃施設誘致、ゴルフ場問題を自然を守るため反対。
両施設ともストップ。
松沢さんの優しくて誠実な人柄がお米の味に出ていて、
食べる私たちもやさしくなりそうなお米…です。
1999年11月14日(日) by伊藤
“緑農米 収穫感謝交流会”参加報告

農園見学、産消協力してのご馳走作り…
と山村の秋を体と心で満喫してきました。

  5〜6年前、松沢さんの来静時、三伽番神社でお話を伺った。
虫や微生物、雑草を語る実践に基づいた確かで、暖かな口調が今でもよみがえる。
3年位前の事務所訪問時に見せていただいた農園の写真に魅せられ、食事の基となるお米の山地を訪ねてみたいと思い続け、今回夫と息子二人の協力で、やっと実現(留守番の娘たちもありがとう)
「カタログ委員として、生産者訪問も兼ねて…」と思いつつ、実は参加するのに精一杯…。
農園の秋にボーッとして、ご馳走をいただき帰ってきたという次第です。
でも「行けて良かった」の一言。
あの自然とまったく一体化したような農園の風景は、ぜひ肌で感じたい。
そこからの生産物をいただいているという感動と感謝。
是非、“みんなで訪ねたい”と強く思いました。

10時到着。三ケ日インターから30分位。
道路は俗に言う山道。
農園入口の看板を頼りに急カーブの細い脇道を登ると、開けた風景が目に入ります。
まさしく、中山間地。段々の土地です。
隣の家が一軒見えるだけでした。
松沢宅の前庭では、すでに生産者の方々(7人)と先来の参加者が料理の下ごしらえ。
松沢さん夫妻をはじめ、慣れている人が、だんだん集まってくる参加者に、さりげなく声をかけ、 作業に誘ってくれる。
息子もホテイアオイを採り、鶏に持っていったり、田にわらを広げることを教わり、 1時間近くやっていました(後が心配…)。
私も薪割りに挑戦。ギブアップでした。
昨日しめた鶏をさばいて、汁の具にしたり、焼き鳥を作ったり、野菜を切ったり… のんびり、おだやかに、時間は過ぎます。
その後、農園を案内していただき、昼食。
ご馳走は、おむすび4種(4升も炊いてくれたそうです。)
特に黒紫米の薄小豆色でモチモチした食感に感激。
具たくさんの鶏汁、おなます(手作りの酢もおいしかったこと)
サラダ(柿、りんご、大根)、こんにゃくのお刺身、五平餅、まさしく自家製の焼き鳥とごちそうづくし。
参加者自己紹介がありましたが、グループとしての参加はみるめのみ。
お米を食べている人は少なく、野菜、卵を朝市で購入したり、注文して取りに来る個人の人たちでした。 (9家族、約25人位)。
生産者の方は松本さん、村田、伊原、あがた、山本、小倉さん。
比較的高齢の女性の方が主でした。
14時過ぎ、みんなで片付け、台所の洗い物を一緒にしながら、やっと慣れてきたところでサヨナラ。

松沢さんの気配り、奥さんの風らない笑顔がゆったりとした時間を過ごさせてこと、 松沢さんのお父様、お母様の穏やかな存在が、とても印象的でした。
お父様が「この周辺は、昔すごくにぎやかで、芝居小屋もあった。
下の方は湿気が多い土地だから、この辺のほうが暮らしやすかった」 と他の人と話していましたが、とても不思議に聞こえました。
松沢さんは農産物だけでなく、人を育ててくれている。
自然を通し、農産物を通し、命を育む大切さを教えてくれている。
新城(土地)を愛し、豊かな自然を誇りに思っているんだということがヒシヒシと伝わってきました。

混沌 雑然!!
めざそう、循環社会(資源循環型農業)
農園と会った感想です。
松沢さんが作ってくれた農園作物分布地と訪問時の写真を見てください。
境目がない。
“雑草も共に生きる仲間”として接している松沢さんの想いがそのまま伝わってくる風景なのです。
そして松沢さんは語ってくれます。
「消費者も生産者も共に自然の恵みに感謝しながら“身命の源”となる“食べ物”としての有機農産物を食べてくれる。共に生きる仲間です。」



農園を案内してもらった時のお話
@家族農業は有機物を上手に、循環させることが出来る。
たとえば、きれいな水を田にまわしたいと思う時、田畑の横に池を作る。
どうしても、富栄養化してくるので、池には草、ホテイアオイ(小2の息子の背丈ほどあるBigなやつ!) を生やし、鯉を放つ。
ホテイアオイは根っこごと抜いて鶏やヤギのえさになる。(そりゃぁーすごい勢いで、ホテイアオイをついばみます。草はヤギのえさにも。
鶏は残った野菜など、カボチャも丸ごと、あげているので、飼料は要らない。
そのため糞が臭くない。
乾いた荒い粉状で、地面にあるとどれが糞だか分からない。
その糞を集めて畑にまく。
草やホテイアオイは栄養分をたっぷり吸収するので池の水は浄化される。
必要な時そのきれいな水を畑に回す。(水路)

A自然の恵み(力)を借り、自然に任せる
≪田んぼ≫
稲刈り後の田はわらを広げる作業の途中。
レンゲ、スズメのテッポウが小さい顔を一面に出している。
その上にわらを広げることで、太陽のエネルギーが程よく地表面を暖め、レンゲ、スズメのテッポウが育つ。
春になるころ、わらは朽ちているので、地中にすき込む。
[田植え後]
アズラという浮き草を田に放つ。
3日間で倍に増える繁殖力なので、容易に水面が覆われるため、雑草が生えない。
つまり、草取りをしなくてすむ。
高齢化の進む中、省労力化はうれしい。

≪畑≫
太陽のエネルギー・植物の持つ力・微生物に働き⇒この3つのハーモニー
とくに「太陽の光を以下に取り込んでいくか?」がポイント。
今夏、半分は不耕起、半分は耕起し、手をかけ、両者を比べたところ、不耕起の方が収穫が良く害虫が少なかった。
たとえば、冬の草はほっておくと、6月末に種をつけ、自然に枯れる。
枯れたものを寝かし、スイカ・カボチャ・なす・トマトを植える。
苗の周りは枯れ草があるため日が届かず、夏の雑草が生えない。⇒草取り不要。

*農園の境界線上には、イノシシよけの電線が張られている。
畑は本当にどれが野菜か分からないほど、この時期なのに一面緑で、足の運びに迷ってしまった。



松沢さん(52)紹介…農と環境問題のスペシャリスト!
15年前、食品会社の研究員を辞め、実家に戻り、家業の農業を継ぐ。
中山間地(計約1f)の地の利を生かし、年間約50種類の野菜、約40種類の果実、米の生産、山菜、きのこ採り、鶏の飼育などをしている。「作目多様性」
1995年から4年間、無所属、無党派の市会議員としても活躍。
地域で「減農薬稲作研究会」を主宰。





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2007’3/25
“松沢政満さん”
“第35回日本有機農業研究会全国大会・総会in愛知県豊橋”
ちらし

ちらしA

ちらしB




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2007’5/15
“福津農園”
2007年1月7日(日)中日新聞より
“地域活性化策に有用”

 夫婦二人で専従した有機循環農業は、「自立可能な生産力と経済性」を発揮すると同時に、 子供の頃に見慣れた動物たちの賑わいを復活させた。
豊かになった生態系が作る農的環境が消費者を魅了している。
 家庭でもできる「自給自立の小さい有機循環農業」を増やすこと。
それが、場当たり的な過疎化対策よりも、いかなる医療、福祉対策の積み上げよりも、 低コストで満足度の高い地域活性化となるだろう。
世界貿易機構(WTO)や自由貿易協定(FTA)に基づく経済のグローバリゼーションが進む時代。
日本人の食と安全安心と豊かな自然環境を守る切り札になると思う。





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2007’6/28
“松沢政満さん”




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2007’11/23
“隼人瓜(ハヤトウリ)”
ハヤトウリ




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2007’12/18
“福津農園 松沢政満さん来静”
2007年11月6日(火)報告by伊藤
“有機”は“勇気”
 今年も急な来静でしたので、皆さんにお声かけできず残念でした。
お話に引き込まれ、また、お聞きしたいことが途切れず、時間がたつのを忘れるほど。
今年も「元気」と「勇気」をいっぱい分けて下さり、ありがとうございました。

○松沢さんの福津農園の様子。
(中間山地に位置し、自宅と農園は一体化している)
自宅で出る生ゴミ→鶏小屋へポン!(まったく臭くなく、きれい) →鶏が食べ残すと、自然に鶏糞と混ざってゆく→畑に置く(置くだけ)

★循環型生物多様性農業
→一見不合理に見えても、生存には良好な関係(give and take)

・耕さない、雑草を抜かない、外から入れない(施肥をしない)→中高齢者にも楽な農業でもある。
山は耕さないが在り続けている。枯葉は自然に積もり、微生物などにより分解され吸収されていく。

・植物は光合成で出来た自分の養分の10〜20%を根から地中に放出している。
その養分に微生物が集まる→微生物は口がないので、酵素や酸を出して養分を溶かし吸収 →元気に動き回る(土が軟らかくなる)→死・ミネラルたっぷりの死骸 →これがまた植物の栄養素となる。

・慣行農法は「排除の理論」―共存のシステムを壊してゆく・・・

★2006年12月有機農業推進法が成立施行(超党派の議員立法163名にて)
基本方針では「都道府県は5年以内に推進計画を策定すること」としている。
実際には近代農業理論を学んだ行政マンや研究者が多く、本来の有機農業の推進を目指した計画策定は難しい。
しかし、法律には「有機農業者・消費者・関係団体の意見を聞きながら、 有機農業を推進することを行政の責務とする」と明記されているので、 『住民が行政の計画に参加できるチャンス!!』ととらえている。
熱心な県ではすでに有機農業者・消費者・関係団体・行政・研究機関が一緒になってネットワークを作り、 計画作りが勧められている・・・静岡県は遅れている・・・
ということで、松沢さんはプラムから県庁農政課へ足を運んでくださいました。感謝です!!

○現在松沢さんのグループは7名
高齢化の進む中で、元気に頑張ってくださっている方あり、代を譲った方あり。
自分の田んぼに合った品種を作っている。
11月の収穫祭には70名位の方が参加。
継続的に研修に来ている人もいる。

≪葉物を調理する時の知恵≫
葉柄(ようへい)を廃棄(もったいなくてごめんなさい)
葉柄には亜硝酸窒素が貯まりやすい。
高濃度に蓄積していると苦い。
本来ホウレン草はここが甘いと言われていたのに・・・。

土壌中に窒素が多いいと、植物体へ移行し、葉柄に蓄積。
人体にとり、ヘモグロビン血症を起こしたり、発ガン物質ニトロソアニンを生成したりと害になる。
化学・有機を問わず、施肥料が多いと植物に移行。
また、施肥だけでなく極端な天候不順が続き、光合成が低下した時などにも、土壌中の窒素濃度は上昇する。





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2008’11/21
“福津農園 松沢政満さん来静”
2008年11月11日(火)報告
“有機農産物”と“循環農業”

 今年も“有機農産物”と“循環農業”のお話をお聞きしました。

生産者として『作物を作るには、生物の共存があり、その生命のリズムを大切にしたい! 農業をやるからには、人間性を大事にしていきたい!』 と、取り組む姿勢を話されました。

食について一言!
日本は四季のある国なので、旬のものを食する大切さと、 時期の作物を食する意味と 旬の味を子どもたちに伝えていって欲しい。
作物は旬を待つ生産者や消費者であり続けたい。

今年のお米は?
日照量も多く、豊作でとてもおいしい。
『愛知のかほり』は粒が大きい。
お米の旬は、10月の涼しさを感じた頃!

11/23 松沢さんの福津農園の収穫祭があります。