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2006’2/15更新
伝えましょう。食文化、食べ方の知恵
【1日1品 海藻を食べましょう】 0602

 子供たちが独立していく前に簡単で大切な食べもの選びのポイントを伝えておきたいと思って、押し付けにならないよう、ホンワリとゆっくりと話をしてきたことがいくつかあります。

その1つが「1日1回、なんでもいいから海藻を食べるといいよ」という事。
 環境汚染や食品添加物などによって、体の中に取り込む物質は、体によいものとばかりはいえない時代です。
 特にチェルノブイリ原発事故(1986年)以降、人工放射能が食べ物から体に入る量は、昔とは比べ物にならない程増えています。

★ 海藻は放射性ヨウ素から甲状腺を守る ヨウ素だけでなく、カルシウムミネラル、ビタミンA・E・B1・B2・Cなどを豊富に含む低カロリーの健康食品です。

★ 食べ方は料理しなくてもOKの浅草のりとろろ昆布めかぶ味付けモズクわかめのふりかけなど、大学生の一人暮らしでも簡単に食べられて、買い置きもできる物をまず伝授。

★ そして家庭では1日1回必ず海藻を食卓に供しましょう。食物繊維が多いので、便秘の予防や、お肌ツルツルのアルギン酸もたっぷり摂れます。

★ 意外に知られてないのが、鉄分が多いことです。貧血が気になる成長期や妊婦さんにも鉄剤を飲むよりは昆布がおすすめ。

ほうれん草と同量の鉄分が含まれ、カルシウムは牛乳の5倍!!
牛乳が安心して与えられない環境になった今は、まさに昆布は21世紀の食品・・・海の王子様です。




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2006’11/13号外
伝えましょう。食文化、食べ方の知恵
【日本ミツバチの蜂蜜は静岡産!!】 0611
天然・古来からの健康食品・・・
プラムフィールドに舞い降りた
生産・取扱者は牛妻の西沢初美さんです。
全くの趣味で行っているため、一般には販売していないものです。

★この蜂蜜は日本ミツバチの蜂蜜で、西洋ミツバチの蜂蜜と違い、1年に1回だけ蜂蜜を採取します。 (この蜂蜜は、秋10月に採取したものです)

★さらに蜂蜜を搾るにはミツバチの巣ごと採取して、巣をつぶし、容器に入れて垂らして取る、
古来からの通称「たれ蜜」と呼ばれる蜂蜜です。

★採取して、搾って得た蜂蜜であるため、熱を加える等の加工はいっさいしていないことから、
寒くなると固まり、春になり、気温が上昇すると蜂蜜が自然に発酵します。
発酵すると瓶のふたから蜂蜜があふれることから、冷蔵庫で保存するか、
常温で保存する場合は7分目くらいまで瓶から蜂蜜を取り出しておけば、
発酵しても瓶からあふれることはありません。

★発酵の作用は、蜂が花から蜜を採取する際、一緒に自然界にある酵母菌・麹菌など
有用な菌が暖かくなると自然発酵するためです。
発酵した蜂蜜も、糖度が高いため蜂蜜としての作用は変わりありません。

★なお、日本ミツバチは集蜜能力が西洋ミツバチより少なく、
蜂の巣も自然に作る巣であり、1箱から採取される蜂蜜は(箱によっても増減はありますが)
多くて1升から2升あればよい方で、蜂の冬越しのため多くは採取できません。

★自然界の甘みを堪能してみてください。
ありがとうございます。by 西沢初美


【蜂蜜あれこれ物語】

 おばあちゃん子だった私は学校の長期休みには山あいの祖父母の家で過ごすことが常で、 40年前の山村の暮らしは自然そのもの。
冷蔵庫もスーパーも薬屋さんもない当時、山の幸・健康食品のひとつが地蜂の巣から集めた蜂蜜。
祖母は毎夜就寝前に大事そうに壷を出してスプーン1杯の蜂蜜を摂るのです。
「婦人病予防の薬だよ」と言って、子供の私は見るだけ。
でも私が風邪をひいたり、冬になって肌がかさかさしてくると 「一番の薬は栄養だからね」と私にもスプーン1杯を口の中に入れてくれるのでした。祖母の肌はツルツル。
その蜂蜜は複雑なほろにがい甘みは子ども心に本当の薬だと思ってました。

その蜂蜜の栄養は実は!! 今、注目のプロポリス!!だったんです。
プロポリスはミツバチの巣を守るために作る物質。
巣ごと蜂蜜を集める昔ながらの日本蜂蜜はこのプロポリスが多く含まれるのです。
(市販の蜂蜜は蜜だけを採るので、プロポリスは含まれて居ません。)

プロポリスは・・・
「フラボノイド」をはじめとして「各種ビタミン」「ミネラル」など健康に有用な成分を多く含んでいます。
  • 免疫活性作用(風邪や感染症の予防)
  • 抗炎症作用 (昔は結核の人の薬として民間療法薬でした)
  • 抗ウイルス作用
  • 抗アレルギー作用
  • 抗酸化作用 (老化防止)などがある天然蜂蜜は「自然が生んだ救急箱」と呼ばれています。
・・・・自然は天才!


市販の蜂蜜は異性化糖などが添加されていたり、粗悪なものは水あめに色をつけたものもあります。
また、量産蜂蜜は加熱処理がしてあるため、天然の酵母やビタミンは壊れているので、昔ながらの健康補助食品としての効用はありません。
by 馬場利子




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プラム通信 2007'1月号

伝えましょう。食文化、食べ方の知恵
【加工・調理済み食品が命を縮めるワケ】 0701
食べ物の知恩・・・(転載記事)
≪短命の食事 長命の食事≫
丸元 淑生 まるもと よしお 
1934年大分県生まれ。東京大学文学部仏文科卒。
作家、栄養学ジャーナリスト、料理研究家。

 アメリカでは複数の研究が、トランス型の脂肪酸が原因で死亡している人の数は、年間3万人、心臓病で早死にする人の7〜8%という一致して推定値を出している。
 トランス脂肪酸は、植物油に水素を添加してマーガリンやショートニングを作り出すときに生まれるものなので、マーガリンが出現する1911年以前の摂取量はゼロだった。
 自然界にはほとんど存在しないこの脂肪酸は、悪玉コレステロール値を高め、善玉のLDLコレステロール値を下げる。血液中のコレステロールの数値を非常に悪くしてしまうのだ。
 そして、心筋梗塞と脳卒中の引き金となるリスク・ファクター、リポプロティン・スモールAの血中値を高める。これだけ悪い働きを併せ持っている脂肪酸は、他には存在しない。
 トランス型の脂肪酸の害は、1960年代から多くの研究者によって警告されてきたけれども、消費量は減らずに増えている。
マーガリンの消費量は横這いだが、ショートニングの消費量が増え続けているからだ。
 ほとんどの消費者が、その事実に気づいていないのは、ショートニングが家庭で使われるものではないからである。

 ショートニングは、クッキーやスナック菓子、大量生産のケーキ類に使われてきた。
家庭で料理に割く時間を短縮させてくれる新しいタイプの加工食品や調理済み食品など、便利な食品の出現で消費量が増加し、現在、アメリカの調査では1人当たり1日十数c以上という消費量になっている。
環境汚染物質や、食品添加物とは桁違いの量を、毎日のようにとっているのである。
 それが心臓血管障害だけでなく、糖尿病のリスクも高めているのだが、1960年代に行われた世界の7カ国食事の調査では、日本とギリシャは、トランス脂肪酸の摂取量はゼロだった。
 そして、その2カ国が最も健康度が高く、冠状動脈性心臓病による死亡率は最も低かった。
 それが、かつての日本型の食事の特徴だったのだ。40年前の食事に戻るのは難しいとしても、便利な食品への依存度を下げるべきだろう。




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プラム通信 2007'1月号
伝えましょう。食文化、食べ方の知恵
【低脂肪のタンパク源・豆料理はスープかサラダで】 0701
食べ物の知恩・・・(転載記事)
≪短命の食事 長命の食事≫
丸元 淑生 まるもと よしお 
1934年大分県生まれ。東京大学文学部仏文科卒。
作家、栄養学ジャーナリスト、料理研究家。

豆料理がいつも食卓に出ている家庭の、食事の健全度は高い。脂肪を取りすぎることなく、栄養が十分に取れる食事になっているからだ。
 豆は低脂肪のタンパク源なので、豆料理の出番が多いと、そういう食事になる。逆に、豆の料理の出番が少ないと、高脂肪食になる。高脂肪のタンパク源である肉の摂取量が増えるからだ。
 豆は長寿の食事の柱になる食品だが、甘く味付けした煮豆では、食事をすることにはならない。そういうものは多量に食べることはできないし、食べれば砂糖の取りすぎになるからだ。
 私がすすめる豆の料理は、サラダとスープだ。
 豆のサラダは、2.5倍の水で煮るだけの料理である。約40分間弱火で加熱、豆が軟らかく、おいしく煮えたら、煮汁をこぼし、酢であえて出来上がり。最少の量の水で、最短の時間煮ることになるので、豆の栄養が最大限に守られているため、酢をかけるだけでおいしい。そして味がついていないから、ご飯を食べるのと同じで、欲するだけ食べられる。
 豆を煮るには最低数時間水で戻さなくてはならないが、豆によっては戻さなくても良いものがある。 小豆、レンティル(レンズ豆、ヒラ豆)スプリットピー(乾燥えんどう豆)だ。
 そういう豆を常備しておくと、思い立ったときに、すぐ料理が作れるので、豆の料理の出番が増える。
   レンテイルを使ったスープをひとつ紹介しておこう。

≪≪≪レンティル・スープ、マカロニ入り≫≫≫

<材料>
レンティル 1カップ、
セロリ   2茎、
玉ねぎ   2個、 
トマト   大1個、
にんにく  1片、 
マカロニ  1カップ
<作り方>
  1. レンティルに8カップの水を加え、弱火にかけておく。
  2. 別の鍋に、つぶしたにんにくを入れ、オリーブ油を加えてふたをし、弱火で加熱。
  3. 薄くスライスしたセロリと玉ねぎを加える。
  4. 玉ねぎがしんなりしてかさが減ったら、レンティルの鍋に移し、トマトを加える。
  5. トマトが煮崩れたら皮を除き、マカロニを入れる。マカロニが煮えたら塩で調味して出来上がり。




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プラム通信 2007'2月号
伝えましょう。食文化、食べ方の知恵
【がんや動脈硬化につながる食品ワースト3】 0702
食べ物の知恩・・・(転載記事)
≪短命の食事 長命の食事≫
丸元 淑生 まるもと よしお 
1934年大分県生まれ。東京大学文学部仏文科卒。
作家、栄養学ジャーナリスト、料理研究家。

 アクリルアミドは発がん性の疑いがもたれている有害物質だが、でんぷんを多く含んでいる食品を、120度以上の温度で加工すると生成される。
そして、温度が高いほど、また加熱時間が長いほど、その量が増える。
 つまり、揚げ物をすると、酸化した油から生まれる有害物質の過酸化脂質の他に、アクリルアミドというやっかいな物も生み出されるのだ。
 生成されるアクリルアミドの量は、過酸化脂質に比べて桁違いに少ないので、健康上の脅威にはならないと主張している専門家も多いが、重要なのは加熱する温度が高くなると急カーブを描いて生成量が増えることだ。
 厚生労働省の研究報告では、揚げ油の温度を10度下げると、アクリルアミドの生成量は半分以下になっている。
 過酸化脂質も揚げ油の温度が上がると生成量が増えるので、同じ揚げ物でも、170度で揚げたものに含まれる有害物質は、160度で揚げたものとは同一視できない量になっているのだ。
 そして、食べるとそれが一度に入ってくる。
動物実験の結果では、実際に体に吸収されるのは3%くらいだが、体内で生成される量に比べると多量で、体はそれを無害化するための対応を迫られることになる。

だから高温で揚げた揚げ物を食べるたびに、体は緊急事態を招くわけで、無害化するために必要な抗酸化物質が不足していると、健康上の大きな脅威になる。
 加工食品も高温で揚げたものがあるので、過酸化脂質やアクリルアミドを含んだものが多い。
 過酸化脂質を多く含んだものを挙げると、 ポテトチップス、かりん糖、クッキー、フライドポテト、インスタントラーメン、各種半調理品。
 アクリルアミドを多く含んでいる食品のワースト3は、 ポテトチップス、かりん糖、フライドポテトだ。
 こういう商品を避けて、揚げ物料理の回数を減らし、揚げる温度を下げることが長寿につながるが、その逆の食生活をしている人の血液中の過酸化脂質の値は高くなる。
 ポーランドでの研究によると、それは動脈硬化と心臓血管障害に結びついている。




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プラム通信 2007'3月号
伝えましょう。食文化、食べ方の知恵
【肉の脂肪に含まれる農薬は葉野菜の8倍、根菜の40倍だ】 0703
食べ物の知恩・・・(転載記事)
≪短命の食事 長命の食事≫
丸元 淑生 まるもと よしお 
1934年大分県生まれ。東京大学文学部仏文科卒。
作家、栄養学ジャーナリスト、料理研究家。

 アメリカで行われた最近の調査で、アメリカ人が食事で取り込んでいる殺虫剤(農薬)は、55%が肉からであることが明らかになっている。
 23%は乳製品から。11%が野菜・果物・穀類からである。
  農薬は、脂溶性の化学物質だから、食物連鎖の頂点に立つ動物の、脂肪組織に濃縮されていくのだ。  野菜には農薬が付着しているような感覚を持っている人が多いと思うが、洗って食べれば、葉野菜に含まれている農薬の量は、肉の40分の1なのだ。
 肉を多量に食べる食事は当然、短命の食事になるけれども、取り除ける脂肪を切り取って食べれば、かなりのリスクを減らすことができるし、脂肪の取りすぎにもならない。
 しかし、霜降り肉のように、取り除けない形で肉の組織に脂肪が入っているものは、お手上げである。
  肉の脂肪の特徴は、水素原子の数が多い、飽和脂肪酸を高率に含んでいることで、室温で固体状態をなしている。
 しかも、融点が32度以下の脂肪酸よりも、44度以上の脂肪酸の数が多いために、人間の体温下でも溶けずに、大部分が固体状なのだ。

 こういう脂肪が摂取されるとどうなるかというと、水でできている血液の中に入り込むために、体は微小な粒に砕いて乳化する。しかし、それでうまく循環するかというと、脂肪の粒は粘着性が高いので、赤血球同士をくっつき合わせて団子状態にしてしまう。それでは小さな血管は通れないので、抹消循環が悪くなる。
 つまり、肉の脂肪を頻繁に、かつ多量に摂取すると、抹消循環の悪化が慢性化するだけでなく、血液の粘度が高まって動脈硬化が進む。そして、悪玉のLDLコレステロールの量が増加し、健康な人では脂肪の見られない組織や臓器に脂肪がたまっていく。
メタボリック・シンドロームも進むのだ。
 このように、肉の脂肪はそれ自体がリスク・ファクターだが、加えて残留農薬の最大の供給源なのだ。最近の研究は、肉の脂肪に含まれる農薬が乳がんの原因のひとつであることを明らかにしている。




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プラム通信 2007'6月号
伝えましょう。食文化、食べ方の知恵
【解毒に関わる2つの臓器は肝臓と何?】 0706

見つけました!!(馬場の独り言)
ブームのようになってきた「食育」
そのためか近日は食べ物の話をして欲しい・・と依頼されることが急増。
そして必ず出る質問は
「有害物質を体外に出す方法を教えてください」というものです。
コンニャク、海草、豆類、野菜・・・と言われていますが、ズバリ!!!
丸元さんが答えていらっしゃいました。

食べ物の知恩・・・
2006年12月日経新聞より転載
≪短命の食事 長命の食事≫
丸元 淑生 まるもと よしお 
1934年大分県生まれ。東京大学文学部仏文科卒。
作家、栄養学ジャーナリスト、料理研究家。

 健康であるには、十分に栄養を取ることが大事だが、体の中から有害物質を出すことも大事だ。
特に中年以降の人は、毒といったほうがピンとくるさまざまな有害物質を体内に蓄積察せているので、それを体外に出す「解毒」を重視しなくてはならない。
   食事についていえば、体の解毒力を高める食品を多くとるようにしないと、長寿の食事にはならないわけだ。
 解毒は、最近ではデトックスというカタカナ語が流行語になっているが、「解毒に一番関わっている2つの臓器は何と何?」と問われて、何割の人が正解できるだろうか。
 肝臓を外す人はまずいないと思うけれども、もうひとつの臓器を腸と正解できる人は少ないかもしれない。
 そう思うのは、私の周囲を見ると、腸の健康を保つには、食物繊維を十分に取って、腸内の有益菌の勢力を高めなくてはならないのに、食物繊維の全く入っていない肉主体の食事をしている人が多いからだ。
その食事は、腸内の有益菌の勢力が衰えて解毒力が低下する、短命の食事である。
 有益菌の勢力を高めるには 穀類、豆類、果物、野菜を十分に取らなくてはならないのだ。

 肝臓による解毒は、フェーズ1酵素とフェーズ2酵素の2段構えで行われているが、薬品と一部の毒物は、チトクロームP450というフェーズ1酵素によって解毒されている。
 ほとんどの毒物と薬品は脂溶性だが、チトクロームP450はそれを水溶性に変えて、より早くスムーズに体外に排泄されるようにするのだ。
 投薬を受けている人の肝臓は、その酵素を多く作らなくてはならないために負担が高まるが、腸内の有益菌が優勢であれば、有益菌もその酵素を作って肝臓を助けてくれることがわかっている。
 薬品の中にはチトクロームP450の活性を妨げるものが多いので、薬品の使用量が増えると体の解毒システムに大きな負担がかかるけれども、チトクロームP450の働きを助ける食品があることもわかっている。
にんにく、キャベツ、芽キャベツ、ブロッコリーだ。




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プラム通信 2007'11月号
伝えましょう。食文化、食べ方の知恵
【ヒラタケと白菜炒めは美味抗がん料理だ!】 0711

“深秋 限定”
心と体に愛たっぷり召し上がれ♪

食べ物の知恩・・・
<ご本人からいただいたコピーのため出展が分かりません>
≪短命の食事 長命の食事≫
丸元 淑生 まるもと よしお 
1934年大分県生まれ。東京大学文学部仏文科卒。
作家、栄養学ジャーナリスト、料理研究家。

 秋も深まると、売り場に並ぶキノコの種類が増えてくる。 普段見かけないキノコに食欲をそそられて、自然と食べるキノコの種類も量も増える。
 それは、体には非常によいことで、長寿の食事にしてくれるものだ。
 キノコは92%が水分で、それは他の野菜とあまり変わらないが、水を除いた乾燥重量の69%が食物繊維である。 それ以外の炭水化物はゼロに近いので、カロリーは少ない。 100gのキノコがもたらす熱量は、わずかに10`iなのだ。
 そして、野菜には珍しくタンパク質を多く含んでいる。 乾燥重量の25%がタンパク質という食品なのである。
 それに加えて、キノコの食品としての重要な点は、ファイトケミカル(食物化学物質)のグルカンと呼ばれる多糖体を豊富に含んでいることだ。
 グルカン にはキノコによっても異なるたくさんの種類があるが、みな抗がん作用があることが分かっている。 白血球に作用して、がんの発生や進行を阻止するのだ。 それは免疫機能を高める作用なので、がん以外の免疫機能の低下による病気も改善する方向に働く。

 いまの季節にしか手に入らないものに、シメジの天然種のヒラタケがあるが、このキノコは白菜と一緒に炒めるとおいしく、長寿につながるすぐれた一品になる。 晩秋から冬までの間の限られた料理なので、ぜひ作ってみていただきたい。


≪≪≪ヒラタケと白菜炒め≫≫≫

<材料>
ヒラタケ 1パック、
白菜   4分の1個、
<作り方>
  1. ヒラタケに塩をふり、鍋に入れてオリーブ油をかけ、ふたをして弱火で加熱。
  2. ヒラタケから水が出て少し小さくなったら、白菜を適宜に切り、塩をふって加え、火を強める。
  3. 1、2度、白菜の上下を返し、ふたをして弱火に戻す。
  4. 白菜に浅く火が通ったら出来上がり。
 白菜の甘みとヒラタケのうまみで、感動的な味になる。 白菜から出てくる甘みは、抗がん作用と肝臓の働きを助ける作用を持ったファイトケミカル、グリコシノレートがもたらすものだ。 この物質は加熱が過ぎると壊れるけれども、このレシピの加熱度では壊れない。




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プラム通信 2008’8月号
伝えましょう。食文化、食べ方の知恵
【脳の老化を防ぐフラボノイド】 0808
食べ物の知恩・・・
<ご本人からいただいたコピーのため出展が分かりません>
≪短命の食事 長命の食事≫
丸元 淑生 まるもと よしお 
1934年大分県生まれ。東京大学文学部仏文科卒。
作家、栄養学ジャーナリスト、料理研究家。

   フラボノイドはガンを防ぐだけでなく、早すぎる脳の老化を防ぐ。
記憶を良くし、集中力を高めるのだ。
  それだけでなく、次の3つの方法で、あなたの心臓をより健康にする。
  1. 血栓を予防する
  2. 悪玉コレステロールのLDLコレステロールの酸化を防ぐ
  3. 血圧を下げる
 われわれが食事で口にしているフラボノイドの種類は約50だが、それだけ多種類のフラボノイドをまんべんなく、かつ、十分にとっている人がいたら、その人は間違いなく長寿の食事をしていることになる。
 フラボノイドはファイトケミカル(植物化学物質)なので、われわれは自分の体の中で作り出すことはできない。
植物性の食品を食べることによってしか得られないが、果物と野菜から、また、お茶を飲んでも得られる。
 中でもベストのフラボノイド源となるのは
リンゴ、ぶどう、みかん、玉ねぎ、柑橘類、いちご、ブルーベリーなどのベリー類、お茶
 お茶を飲むのは、体にとって非常に良いことなのである。

≪≪≪丸元さんの志を継いで≫≫≫

 昨年、料理研究家で、栄養科学の研究者でもあった 丸元淑生さんが、73歳で他界されました。
私たち“ぐるーぷ・みるめ”では丸元さんが提唱された「全体食やドライフルーツの効用」を取り入れて、
丸元さんが始められた『もやし研究会』からドライフルーツを購入させてもらっています。
 丸元さんとお会いしたのは23年前。 旧神田精養軒の新宿区の会社で当時、社長であった望月継治さんが紹介してくださり、『家庭で日常、心がける食べかた』について4時間もお話をして下さいました。
  • なるべく 元のままの姿で食べる
  • 火を通さず、生食が一番
  • ドライフルーツは全体食の王様
  • 季節を知らない食べ方は、心が育たない
など、今も私の指針となっています。
知恵は永遠に輝き続けるでしょう。
大きな丸元さんの手は、働き者の生活者の手でした。
丸元さん、ありがとう

by 馬場




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